特発性じんましん - 原因が特定できない蕁麻疹の特徴と応急処置

患者の70~80%は特発性じんましんに該当

患者の70~80%は特発性じんましんに該当

じんましんは大人から子供まで、世代を問わずに発症する病気です。その原因には食品や花粉などのアレルギー全般、金属や温熱などの接触を伴う刺激物、運動や新陳代謝による発汗、ストレスや感染症などがあります。

ただ、じんましん患者の70~80%の人が発症原因を「わからない」と答えており、仮に医師が診察したとしても、その症状だけでは原因の特定は難しいことから、そのようなじんましんは「特発性じんましん」に分類されます。

特定の原因が見つからない+発症する=特発性

しかしながら、特発性じんましんは特定の原因がまったくないというわけではなく、あくまで原因が判別しにくいという意味です。実際には身体的疲労、精神的ストレス、細菌感染といった原因が潜んでいることが多いです。

そのため、特発性じんましんの割合が高いとしても、再発防止のためにじんましんの原因を特定させることは正しい行為です。まずは発症前の行動を振り返って、じんましんの種類を探ってみましょう。

分類行動種類
直接要因原因が見つからない特発性じんましん
アレルゲンを入れるアレルギー性じんましん
刺激や接触を受ける機械的じんましん
温かいものに触れる温熱じんましん
冷たいものに触れる寒冷じんましん
強い紫外線に当たる日光じんましん
肌に汗がにじみ出るコリン性じんましん
間接要因ストレス過多になる心因性じんましん
細菌などに感染する病巣感染によるじんましん
薬に過敏に反応するじんましん型薬疹

アレルゲンとなる食べ物などを摂取することでアレルギー反応が起こり、その症状の1つとして発症するアレルギー性じんましん、皮膚を引っかいたりするとできる機械的じんましんは比較的に患者数が多めです。

温風やヒーターの熱などの温度が高いものが接触した箇所にできる温熱じんましん、冷水や冷気などの冷たいものに接触した所にできる寒冷じんましんも突発的に発症しやすいです。

このようにじんましんができる原因はさまざまですが、結果として生じる症状は共通しています。皮膚が赤く膨れて虫さされのような大きさの膨らみができたり、激しいかゆみや軽い痛みを伴うことがほとんどです。

じんましんが発症したときの応急処置

一般的にじんましんは原因物質を避けることが予防法ですが、特発性じんましんのように原因不明のケースも多いです。そのため、じんましんが起きやすい人は常備薬を用意したいです。

じんましんの見た目は皮膚表面に発生する湿疹や皮膚炎に似ていますが、じんましんは表皮の下にある真皮から発生するため、単純なかゆみ止めのような外用薬では有効成分が浸透せずに、あまり改善しないことがあります。

そのため、市販薬では効能と効果の欄に「じんましん」と表記されている外用薬を選びましょう。例えば、メンソレータムAD、ムヒソフトGX、ラナケインS、ユースキンI、フルコートfなどがあります。

また、じんましんを含めてかゆみを抑えたいときは、患部を冷やすことが有効です。冷たい水を含ませたタオルで患部を覆って、皮膚表面の温度を下げるだけでも、かゆみや痛みが多少和らぎます。

これは血液成分が血管外に漏れ出すことでかゆみや痛みが発生しますが、冷気によってじんましんの発生箇所の温度が下がり、一時的に血流が抑えられて、血液成分の漏れるスピードが遅くなるためです。

ただし、じんましんの中で寒冷じんましんは冷えた箇所にじんましんが出るため、冷やすことは避けて、逆に温めたほうが効果的なこともあります。

ちなみにとにかくかゆみを抑えたい場合は、スポーツなどで使う冷感スプレーを使って、一気に温度を下げることできます。メントール配合のジェルもひんやり感が長持ちしますが、刺激が強いために注意が必要です。

また、こうした方法はあくまでも応急処置です。仮にじんましんが口や喉にできると呼吸不全に陥って命の危険もあります。じんましんは慢性化や重症化の恐れもあるため、特に子供の場合はかかりつけ医に相談しましょう。

発疹がじんましんであるかを判別する

発疹がじんましんであるかを判別する

じんましんの症状の1つである発疹が急に現れても、安易に「じんましんが出た」とは判別できません。皮膚疾患の多くは発疹が出るため、結果的に数時間以内に発疹が消えたときに初めて「じんましん」と診断できます。

ただし、発疹の出方には個人差があったり、他の病気の可能性もありますが、じんましん以外の皮膚疾患は発疹の状態や症状の特徴から、ある程度病名を推測することが可能です。

病名発疹かゆみ発熱特徴
あせも白い・ボツボツ・汗
アトピー性皮膚炎乾燥・繰り返し
SSSS赤い・ただれ
おむつかぶれおしり・ボツボツ
鵞口瘡口・白いかす
川崎病全身・充血
カンジダ皮膚炎おしり・ただれ
口内炎口・痛い
小児ストロフルス虫刺され
食物アレルギー下痢・嘔吐
脂漏性湿疹顔・黄色い
じんましん消える・原因不明
接触性皮膚炎触って出る
手足口病口・手足・水疱
突発性発疹発熱後発疹
とびひ水疱・汗・虫刺され
日光皮膚炎日光に当たる
はしか鼻水・咳
風疹鼻水・咳
水いぼ水疱
水ぼうそう黒いかさぶた
薬疹投薬後
溶連菌感染症のど
りんご病頬・赤い

また、発疹はかゆみや赤みが現れる皮膚疾患であり、深刻になる必要はありませんが、例えば「咳や発熱を伴った発疹、ハチに刺された後の発疹、発疹に呼吸困難が起こる」ときはすぐに病院を受診します。

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公開日公開日 2015.12.13
更新日更新日 2017.02.10
執筆者Kirito Nakano

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蕁麻疹(じんましん)事典編集部
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