夏場に起こるじんましん

特集

温度と湿気がつらい症状を引き起こす

あせもと違うじんましんの特徴

じんましんは皮膚の一部が突然のかゆみとともに赤くなって盛り上がり、しばらくすると消えるといった症状を繰り返す皮膚の病気です。

最初の症状が出始めてから1ヶ月以内にものを「急性じんましん」、それ以上続くものを「慢性じんましん」と呼びます。

風呂上がりのじんましんムズムズ、チクチク、ピリピリといった感じの皮膚のかゆみが特徴です。皮膚は赤くなる紅斑、皮膚が盛り上がる膨疹が見られます。

夏場はあせもと混同しやすいです。あせもは子供はおむつや下着のゴムに当たる部分、ひじやひざの内側、髪の生え際などに発生します。

大人でもあせもに悩む人が増えています。作業着を着ている、ワイシャツの首周りやベルト周り、ひじやひざの内側、ブラジャーやストッキングなどの肌を締め付けている箇所は要注意です。

このようなあせもはじんましんと同じく、かゆくて赤くなりますが、すぐには消えません。あせも用の市販薬を塗って、清潔を保てば、2~3日で落ち着きます。

一方、じんましんは発生箇所が限定されず、全体が平べったく赤い輪のようになりやすいです。再発を繰り返すかどうかは症状だけではわかりませんが、時間と共に症状が跡形なく消えるようであれば、じんましんと判別できます。

食材の鮮度が悪くてじんましんになる

「河原でバーベキューした直後だけど、食物アレルギーかな?太陽に長時間さらされたから?河川敷の雑草で被れた?」と考察しても、じんましんは原因不明のものが圧倒的に多いです。

そのため、病院で検査をして専門医に診てもらっても、原因の特定までにはいたらないケースが散見されます。

しかしながら、夏場にじんましんが起こる理由は、夏の温度と湿気で皮膚が不衛生になりやすく、原因物質が多いからです。

例えば、夏場は食材の鮮度が低下しています。実は食材の鮮度が古いほど、じんましんになりやすいです。

普段は魚ではじんましんが起こらない人も、たまたま食べたサバやエビの鮮度が悪くて、じんましんが発生することもあります。

つまり、じんましんはアレルギー症状ではありますが、食物アレルギーとは別です。食物アレルギーはその食品を食べると必ず起こります。一方、じんましんは誰にでも一時的に起こり得るアレルギー症状です。

だからこそ、夏場の食材には注意が必要です。対応策は食中毒にも似ていますが、先ほどの魚介類に加え、野菜類も鮮度を保ちたいです。

また、生焼けもじんましんの原因になります。フライや天ぷらなどの生の粉物を食べたことがきっかけでも起こります。

カビやダニがアレルギー疾患を引き起こす

夏は食材が引き起こすアレルギー性じんましんが目立ちますが、アレルギー性にはカビやダニも含まれます。

夏場は雨も多く、洗濯物を室内干しすることも多いです。ただ、室内干しでは2種類の臭いが残ります。

元々あって、洗いきれなかった皮脂汚れの臭いと、水が腐ったような濡れ雑巾の臭いです。夏場はどちらかというと、後者の水分が蒸発する前に、雑菌が増殖して放つ臭いが気になります。

そのような衣服をそのまま着たり、不衛生なタオルで体を拭くと、その箇所でじんましんが発生することがあります。

さらにアレルギー性じんましん以外でも、夏は涼しい室内から外の暑いところへ出るだけで、じんましんが発症するケースも見られます。

例えば、エアコンで冷え切ったオフィスで働き、昼休みに熱い屋外に出た途端、腕や腿がかゆくなったりします。これは急激な温度変化による温熱じんましんと言えます。

プールから上がって体が温まったらブツブツができていたり、冷たいドリンクやアイスを食べた直後の暑さでかゆくなったりする症状も同じです。

また、太陽にあたったときに起こる日光じんましんもあります。これは紫外線が悪いのですが、たまたま体調が悪く、暑さで体がバテてしまったときなどに起こりやすいです。

汗をかいているようですとコリン性じんましんのほうが疑いは強いです。コリン性じんましんは入浴や運動などで汗をかくと現れます。1つの膨疹の大きさが1~4mmと小さく、子どもや若い成人に起こりやすいです。

夏場のじんましん治療は抗ヒスタミン薬

先ほどの古くなった魚介類などの食材にはヒスタミン類似物質が含まれています。このヒスタミン類似物質が血液に入り、皮膚や皮膚の周囲にある肥満細胞(マスト細胞)を刺激して、細胞内に蓄えられたヒスタミンを放出させてしまいます。

ヒスタミンには皮膚をむくませる、血管を拡張させて赤みを作る、神経を刺激してかゆみを起こす作用があるため、じんましんと化します。

なぜヒスタミンで肥満細胞が活性化されるのか、実は明確には解明されていないため、じんましんは100%の根本治療が難しい病気でもあります。

それだけに「何を食べたか?何をしていたか?体調不良はないか?」などの医師による問診には詳しく答えたいです。疑わしい原因がリストアップできれば、じんましんの検査で確認し、原因となる物質や状況を避ける予防ができます。

一方、じんましん自体は主に飲み薬で治します。ヒスタミンが原因ですので抗ヒスタミン薬が有効です。

このヒスタミン薬には眠気などの副作用もありますので、体に合わないときは別の抗ヒスタミン薬を試します。効果が見られないときは、2種以上を組み合わせたりすることが一般的です。

じんましんは夏場の一時的な症状であればよいのですが、慢性化して何年もかかることもよくあります。しかし、決して治らない病気ではありませんので、気長に治療を続けてほしいです。

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