夏場に起こるじんましん!皮膚への外部刺激や食品の鮮度が原因

あせもとは異なるじんましんの特徴

あせもとは異なるじんましんの特徴

じんましんは皮膚の一部が突然のかゆみとともに赤くなって盛り上がり、しばらくすると消えるといった症状を繰り返す、一般的な皮膚の病気です。

最初に症状が出てから数時間以内になくなりますが、それが1回きりだったり、1カ月間に数回程度で治まる場合は急性じんましん、1カ月以上続く場合は慢性じんましんに分類されます。

じんましんはムズムズ、チクチク、ピリピリというかゆみが特徴で、皮膚は赤くなる紅斑や盛り上がる膨疹も見られます。

特に夏場のじんましんはあせもと混同しやすいです。あせもは子供のおむつや下着のゴムに当たる部分、ひじやひざの内側、髪の生え際など、汗が溜まる場所に発生します。

近年では大人でもあせもに悩む人が増えています。作業着を着ていたり、ワイシャツの首周りやきついベルト、ひじやひざの内側、ブラジャーやストッキングなどの肌を締め付けている箇所は、汗で蒸れやすいです。

このようなあせもはじんましんと同じくかゆくて赤くなりますが、すぐには消えません。あせもはあせも用の外用薬を塗って、清潔を保つことで、2~3日で落ち着き、1週間程度で完治することも可能です。

一方、じんましんは発生箇所が限定されず、赤いプツプツというよりも全体が平べったく腫れたりする症状です。

再発を繰り返すかどうかは症状だけではわかりませんが、時間と共に症状が跡形なく消えるようであれば、じんましんであることが確定します。

温度と湿気がつらい症状を引き起こす

カビやダニがアレルギー疾患を引き起こす食材が引き起こすアレルギー性じんましんの症例が目立ちますが、アレルギー性じんましんにはカビやダニも含まれます。

例えば、夏場は雨も多く、洗濯物を室内干しすることが多くなりますが、室内干しでは汚れや雑菌の臭いが発生しやすいです。

これらは元々付着していて洗いきれなかった皮脂汚れの臭いや水分が蒸発する前に雑菌が増殖したことが原因です。夏場ではどちらかというと雑菌繁殖による濡れた雑巾のような臭いのほうが気になります。

そのような衣服をそのまま着たり、不衛生なタオルで体を拭いてしまうと、その箇所でじんましんが発生することがあります。

さらにアレルギー性じんましん以外でも、夏は涼しい室内から外の暑いところへ出るだけで、じんましんが発症するケースも見られます。

例えば、エアコンで冷え切ったオフィスで働き、昼休みに暑い屋外に出た途端、腕や腿がかゆくなったりします。これは急激な温度変化による温熱じんましんと言えます。

プールから上がって体が温まったらブツブツができていたり、冷たいドリンクやアイスを食べた直後の暑さでかゆくなったりする症状も同じです。

逆にエアコンの冷風や冷たいものの摂りすぎにより、皮膚が冷やされたことで発生する寒冷じんましんもあります。

また、強い太陽光にあたったときに起こる日光じんましんは紫外線が原因ですが、必ず発症するわけではなく、体調が悪くて、暑さで体がばててしまったときなどに起こりやすいです。

夏場に汗をかいているようですとコリン性じんましんの疑いも強いです。コリン性じんましんは入浴や運動などで汗をかくと現れます。1つの膨疹の大きさが1~4mmと小さく、子どもや若い成人に起こりやすいです。

食中毒と同じようにじんましんも発生する

夏場にバーベキューをしたときにじんましんが発症した場合、貝などのアレルギーが原因かも知れませんし、太陽に長時間さらされて炎症を起こしたり、河川敷の雑草でかぶれた可能性もあります。

そのため、すぐに病院で検査をして専門医に診てもらっても、原因の特定までにはいたらないケースが散見されます。

しかしながら、夏場にじんましんが起こる理由は、夏の温度と湿気で皮膚が不衛生になりやすく、さらにじんましんの原因となりえる細菌なども増殖しやすいためです。

例えば、夏場は食材の鮮度が低下しています。普段は魚ではじんましんが起こらない人も、たまたま食べたサバやエビの鮮度が悪くなっていて、じんましんが発生することもあります。

じんましんは食物アレルギーのようなアレルギータイプの皮膚疾患という側面もありながら、アレルギーとは別に細菌やカビが原因で発症することもあります。つまり、じんましんは誰にでも一時的に起こり得る皮膚病です。

そのため、夏場の食材には特に注意が必要です。対応策は食中毒にも似ていますが、野菜の生焼けや揚げ物に使う粉物もじんましんの原因になるため、食材全体の鮮度は保ちたいです。

夏のじんましん治療は抗ヒスタミン薬

先ほどの古くなった魚介類などの食材には、ヒスタミンに似た物質が含まれています。ヒスタミンに似た物質は血液に運ばれ、皮膚や皮膚の周囲にある肥満細胞を刺激して、肥満細胞にあるヒスタミンを放出させます。

つまり、ヒスタミンに似た物質の刺激により、今度は純粋なヒスタミンを放出してしまうわけです。ヒスタミンには皮膚をむくませる、血管を拡張させて赤みを作る、神経を刺激してかゆみを起こす作用があり、結果的にじんましんが誘発されやすくなります。

このようなじんましんは皮膚に現れている症状にすぎないため、根本的な治療をするためには原因を特定することが望ましいです。

そのため、医師も「じんましんが発症する前に何を食べましたか?」や「体調不良や発症前に何か特別なことはしていないですか?」といった問診をするケースが多くなります。

疑わしい原因がリストアップできれば、じんましんの原因を調べる14個の検査で、原因となる物質や状況を特定して、今後はその原因物質を避けることでじんましんの予防ができます。

また、じんましんの症状自体は主に飲み薬で抑えます。基本的にはヒスタミンが原因であるために抗ヒスタミン薬が有効です。

この抗ヒスタミン薬には眠気などの副作用もありますので、体に合わないときは別の抗ヒスタミン薬を試します。効果が見られないときは、2種以上を組み合わせたりすることが一般的です。

じんましんは夏場の一時的な症状ではなく、慢性化して発症を繰り返すケースもあります。その場合は花粉症などと同様に、症状が出やすいときには薬を飲んで、原因物質に近づかず、体質改善を行うことが大切です。

これにより90%以上の人が1年以内に症状が出なくなり、遅くても5年以内に治るという統計データもあります。

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公開日公開日 2011.08.16
更新日更新日 2015.07.16
執筆者Kirito Nakano

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蕁麻疹(じんましん)事典編集部
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